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きいて、かく。ブログ


インタビューのプロがやっている100の聞き方/事前準備編/#014『調べてわかったことを、あえて聞く』
ここまで、調べればわかることは聞かない方がいい、とお伝えしてきました。ただ、実は一つだけ、あえて聞くべきケースがあります。それは、確認のために「知っていることでも聞く」場合です。 著書やインタビュー記事、SNSの投稿などで、その人の考え方や状況をあらかじめ知っていたとしても、それはあくまで「その時点」の話です。人の考えは変わりますし、置かれている状況も刻一刻と変化していきます。 さらに厄介なのは、過去の取材記事が、必ずしも本人の言葉通りとは限らないということです。ライターや編集者の手を通る過程で、本人が意図していないニュアンスに置き換えられてしまっていることは、実は少なくありません。 だからこそ、核心に関わる部分については、たとえ調べて知っていたとしても、あえて本人の口から聞き直す必要があります。 ただし、そのまま聞いてしまうと、「ちゃんと調べてきていないのか」と思われかねません。そこで僕がよく使う聞き方が、二つあります。 一つは、「●●の記事ではこうおっしゃっていますが」と、具体的な出典を添えて聞く方法です。ちゃんと調べたうえで、あえて聞いてい
23 時間前


インタビューのプロがやっている100の聞き方/事前準備編/#013『事前準備は、核心の話への近道』
前回、事前に調べることは相手への敬意だとお伝えしました。もう一つ、準備には大きなメリットがあります。それは、表面的な話をすっ飛ばして、いきなり核心に入れることです。 事前情報がゼロの状態で会話を始めると、どうしても最初の時間は「基本情報の確認」で終わってしまいます。「今のお仕事は何年目ですか」「これまでどんな経歴を歩んでこられたんですか」。こうしたやり取りは、もちろん必要な場面もありますが、限られた時間の中では、実はもったいない使い方です。 以前、あるスタートアップの社長を取材したときのことです。会社の沿革や事業内容は、事前にすべて頭に入れて臨みました。おかげで、開口一番から「創業3年目で、あの大手企業との提携を決断されましたが、そのときの心境を教えてください」と、具体的な質問から入ることができました。相手も「そこまで調べてきてくれたんですね」と驚きつつ、すぐに本音で語り始めてくれたんです。 もし事前準備をしていなければ、会社概要の説明だけで、貴重な時間の半分が終わっていたかもしれません。 事前に調べておくということは、いわば「共通の前提」を先に
2 日前


インタビューのプロがやっている100の聞き方/事前準備編/#012『事前に調べておくことは、最大の敬意表現』
前回、会話は「準備が8割」だとお伝えしました。具体的に何を準備すればいいのかというと、一番は「相手について調べておくこと」です。 これは単なる情報収集ではありません。実は、事前に調べるという行為そのものが、相手への敬意の表現になります。 以前、とある文化人に取材した際、開口一番にこう言われたことがあります。「わざわざ僕の本、読んできてくれたんですね」と。実はその方、過去に何度も取材を受けていて、下調べもせずに来るライターにうんざりしていたそうです。だからこそ、こちらが最低限のことを調べてきただけで、驚くほど心を開いてくれました。 逆の立場で考えてみると、わかりやすいかもしれません。自分の名前や経歴も知らない相手に、いきなり悩みを打ち明けたいと思うでしょうか。おそらく、身構えてしまうはずです。事前に調べてもらっている、知ろうとしてくれている——その事実だけで、人は無防備になれます。 これは商談でも、部下との面談でも同じです。相手の会社のプレスリリースに目を通しておく。部下が最近担当した仕事の内容を頭に入れておく。たったそれだけの手間が、「自分に関心
3 日前


インタビューのプロがやっている100の聞き方/事前準備編/#011『会話は「準備が8割」と心得る』
ここまで10回、聞く側の心構えについてお伝えしてきました。今日からは章を変えて、「事前準備」についてのお話をしていきます。 「あの人、話すのがうまいよね」と言われる人を思い浮かべてみてください。実はその人たちの多くは、話がうまいのではなく、準備がうまいだけだったりします。 僕自身、駆け出しの頃は、「その場のアドリブ力で何とかなる」と思っていました。ところが、ある経営者への取材で痛い目を見たことがあります。ろくに下調べをしないまま臨んでしまい、「これ、うちのホームページに書いてあることですよね」と苦笑いされてしまったんです。あの時の気まずさは、今でも忘れられません。 それ以来、僕は取材の前に、最低でも相手の経歴やこれまでの発言に、しっかり目を通すようにしています。時間にすれば、実際の取材の何倍もかけることもあります。地味な作業ですが、この準備の質が、そのまま本番の会話の深さに直結するからです。 会話は、本番の1時間だけで決まるわけではありません。むしろ、会う前にどれだけ準備できたかで、8割方の結果は決まっていると言ってもいいくらいです。...
4 日前


インタビューのプロがやっている100の聞き方/心の持ち方編/#010『何年たっても、次の取材が待ち遠しい』
心の持ち方について、ここまで9つのお話をしてきました。最後にお伝えしたいのは、テクニックではなく、ごくシンプルな感覚の話です。 僕は今でも、取材の前日になると、少しわくわくします。「明日はどんな話が聞けるんだろう」と。20年以上この仕事を続けていて、さすがに慣れてもよさそうなものですが、これがまったく慣れません。 先日も、地方の老舗旅館を切り盛りする、三代目の若女将に話を聞く機会がありました。事前に調べたプロフィールだけを見れば、家業を継いで数年目の、ごく普通の若女将です。でも実際にお会いして話を聞いてみると、東京での会社員時代に抱いていた「家業への複雑な思い」や、コロナ禍で旅館を畳むかどうか本気で悩んだ夜のことなど、資料には一切出てこなかった話が、次々に出てきました。ああ、今日も知らないことをたくさん知ることができた、と心から思いました。 どんな相手であっても、会う前から「この人の話は大体想像がつく」と思ってしまったら、そこで会話は終わりです。逆に、何十回、何百回と繰り返しても、「今日はどんな話が聞けるだろう」というまっさらな好奇心を持ち続けら
5 日前


「インタビューのプロがやっている100の聞き方」心の持ち方編 #005〜#009
平日の朝、きいてかく合同会社代表でプロインタビューライターのいからしひろきが、XなどのSNSに投稿している「聞く」ためのエッセンスを、週末にまとめています。(各原稿は「魅力引き出しインタビュアー養成講座」のテキストや講義の音声データをもとにAIを活用して作成しています) インタビューのプロがやっている100の聞き方/心の持ち方編/#005 『人の魅力は「ギャップ」に宿る』 ここまで4回、聞く側の心構えについてお伝えしてきました。今日は少し角度を変えて、「相手の魅力の見つけ方」についての話です。 インタビューをしていて、思わず前のめりになる瞬間が僕にはあります。それはたいてい、「え、そんな一面があったんですか」と、こちらの予想が良い意味で裏切られた瞬間です。頭の中で描いていたその人の色が、一瞬でガラッと塗り替えられる感覚、と言えばいいでしょうか。 以前、強面で無口な工場の社長さんに取材したことがあります。最初は「怖い人だな、話が続くだろうか」と正直、身構えていました。ところが、若い頃に始めた事業が一度潰れた話になった途端、その方
6 日前


今週の「インタビューのプロがやっている100の聞き方」/心の持ち方編/#001 ~#004/「つまらない人」なんて、この世に一人もいない
平日の朝、きいてかく合同会社代表でプロインタビューライターのいからしひろきが、XなどのSNSに投稿している「聞く」ためのエッセンスを、週末にまとめています。(各原稿は「魅力引き出しインタビュアー養成講座」のテキストや講義の音声データをもとにAIを活用して作成しています) 「インタビューのプロがやっている100の聞き方」/心の持ち方編/#001/「つまらない人」なんて、この世に一人もいない 人と話していて、「あ、この人ちょっと話がつまらないな」と感じたこと、ありませんか。 僕はインタビューの仕事を20年以上やってきましたが、そう感じたことは一度もありません。 断言します。つまらない人なんて、この世に一人もいない。 「いや、そんなわけない」と思う人もいるでしょう。それはとても自然な感覚です。多くの人がそう感じています。実はそこに、聞き方のヒントが隠れています。 会話がつまらないと感じるとき、原因は相手にあるとは限りません。こちらの聞き方が浅いだけ、ということのほうがずっと多い。 料理人を思い浮かべてください。同じ食材でも、腕のいい料理人が扱えば驚くほ
6 日前
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