インタビューのプロがやっている100の聞き方/事前準備編/#014『調べてわかったことを、あえて聞く』

ここまで、調べればわかることは聞かない方がいい、とお伝えしてきました。ただ、実は一つだけ、あえて聞くべきケースがあります。それは、確認のために「知っていることでも聞く」場合です。
著書やインタビュー記事、SNSの投稿などで、その人の考え方や状況をあらかじめ知っていたとしても、それはあくまで「その時点」の話です。人の考えは変わりますし、置かれている状況も刻一刻と変化していきます。
さらに厄介なのは、過去の取材記事が、必ずしも本人の言葉通りとは限らないということです。ライターや編集者の手を通る過程で、本人が意図していないニュアンスに置き換えられてしまっていることは、実は少なくありません。
だからこそ、核心に関わる部分については、たとえ調べて知っていたとしても、あえて本人の口から聞き直す必要があります。
ただし、そのまま聞いてしまうと、「ちゃんと調べてきていないのか」と思われかねません。そこで僕がよく使う聞き方が、二つあります。
一つは、「●●の記事ではこうおっしゃっていますが」と、具体的な出典を添えて聞く方法です。ちゃんと調べたうえで、あえて聞いていることが、相手にも伝わります。
もう一つは、取材の冒頭で先に断っておく方法です。「下調べはしてきましたが、せっかくお会いできるので、ぜひ今のお考えを生のお言葉でお聞きしたいと思います。重複する質問もあるかもしれませんが、お許しください」。こう伝えておくだけで、相手も安心して、あらためて話してくれます。
こうしてあえて聞いてみると、「実は、あの記事に書かれていたことと、今の考えは少し違うんです」と、新しい話が飛び出してくることもあります。
調べたことをそのまま鵜呑みにせず、あえて聞き直してみる。その一手間が、思わぬ本音を引き出してくれるのです。
※この文章は「魅力引き出しインタビュアー養成講座」のテキストや講義の音声データをもとにAIを活用して作成しています。
(きいてかく合同会社代表/プロインタビューライター いからしひろき)




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