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インタビューのプロがやっている100の聞き方/質問の組み立て編/#027『一度に複数のことを聞かない』


記者発表会に行くと、ときどき「三つ質問させてください」と手を挙げる記者さんがいます。大勢の記者が限られた時間を分け合う場なら、それもひとつのやり方です。でも、一対一で向き合う会話で同じことをすると、たいていうまくいきません。


たとえば、こんなふうに聞いたとします。「始めたきっかけは何ですか。大変だった時期は、どうやって乗り越えたんですか。これから、どうしていきたいですか」。聞かれた側は、まず「どれから答えよう」と考えるところから始めなければなりません。


そして、たいていは一番最後の質問か、一番答えやすい質問にだけ答えて、残りはどこかへ消えてしまいます。せっかく用意した質問が、三つのうち二つ、無駄になってしまうんです。


家庭でも、似たような場面がありますよね。帰ってきた家族に「おかえり。今日どうだった? ご飯は食べた? 明日も早いの?」。返ってくるのは「うん」のひと言。どの質問への「うん」なのかも、よく分かりません。


白状すると、駆け出しの頃の僕も、よくこれをやっていました。相手が考え込んで黙ると、その沈黙が怖くて、つい「あ、それとも……」と次の質問を重ねてしまう。相手は答えを探している途中なのに、こちらが勝手に話を散らかしていたわけです。


基本は、一つ聞いたら、一つ答えてもらう。そして、その答えを受けて、また次の一つを聞く。この繰り返しです。遠回りに見えて、実はこれがいちばんの近道です。


一つずつ聞いていくと、相手の答えの中に、次に聞くべきことが自然と見えてきます。質問を並べて待ち構えるより、相手の言葉に乗って進んでいくほうが、ずっと深いところまでたどり着けるんです。


聞きたいことがたくさんあるときほど、ぐっとこらえて、まずは一つだけ。試してみてください。


※この文章は「魅力引き出しインタビュアー養成講座」のテキストや講義の音声データをもとにAIを活用して作成しています。


(きいてかく合同会社代表/プロインタビューライター いからしひろき)


 
 
 

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