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インタビューのプロがやっている100の聞き方/信頼をつくる編/#038『まず自分から話す。返報性の原理を活かす』


人は、聞かれたら答える生き物です。


街で「すみません、駅前の交番はどちらですか」と聞かれたら、知っていれば、つい答えてしまいますよね。「答えたら、いくらくれるんですか」なんて言う人は、まずいません。


だから、質問すること自体は、そんなに怖がらなくて大丈夫です。ただ、聞かれたら答えてはくれても、本音まで話してくれるかどうかは、また別の話なんです。


たとえば、初対面の相手にいきなり「若いころ、どんな失敗をされましたか」と聞いたらどうでしょう。相手にしてみれば、「なんで5分前に会ったばかりの人に、そんな恥ずかしい話をしなきゃいけないんだ」という気持ちになりますよね。


そこで僕が使っているのが、「返報性の原理」です。


人は、何かをしてもらうと、お返しをしたくなる。贈り物をもらったら、お返しを考える。あいさつをされたら、あいさつを返す。アメリカの心理学者チャルディーニが、人を動かす原理の一つとして紹介したものです。


会話にも、これがそのまま当てはまります。こちらが先に自分のことを話すと、相手も「じゃあ、自分も」と話したくなるんです。


さっきの質問なら、こうします。「実は僕、駆け出しのころに、こんな恥ずかしい失敗をしたことがありまして」と、まず自分から打ち明ける。そのうえで、「〇〇さんは、そういうご経験はありませんか」と聞くんです。


すると相手は、「この人がここまで話してくれたんだから」と、不思議と口を開いてくれます。恥ずかしい話でも、こちらが先に見せていれば、相手も見せやすくなるんですね。


失敗談だけではありません。「僕はこの件について、こう思っているんですけど、どう思われますか」と、自分の考えを先に出してから聞くのも同じです。こちらが手の内を見せると、相手も手の内を見せてくれます。


これは、家族との会話でもよく効きます。学校から帰ってきた子どもに「今日どうだった」と聞いても、「別に」で終わってしまうことはありませんか。そんなときは、先に「今日、会社で大事な資料を忘れちゃってさ」と、自分の一日を話してみてください。「えー、ダサい」と笑いながら、子どものほうから自分の話を始めてくれるかもしれません。


聞きたいなら、まず自分から。信頼は、こちらが先に扉を開けるところから始まります。


※この文章は「魅力引き出しインタビュアー養成講座」のテキストや講義の音声データをもとにAIを活用して作成しています。


(きいてかく合同会社代表/プロインタビューライター いからしひろき)

 
 
 

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