インタビューのプロがやっている100の聞き方/事前準備編/#016『質問票通りに聞くだけでは、アンケートと同じ』

前回、質問票を事前に送っておくことの大切さをお伝えしました。ただし、当日の会話まで質問票通りに進めてしまうと、それはインタビューではなく、ただのアンケートになってしまいます。
実際の取材では、質問票通りに聞きながらも、そこに書いていない質問を、どんどん織り交ぜていきます。話を聞いていて「ここはもう少し深掘りしたいな」「別のエピソードも聞いてみたいな」と感じたら、迷わず、その場で新しい質問をぶつけます。
つまり、意図的に「脱線」するということです。もちろん、脱線したままにはせず、ひとしきり話を聞いたら、また元の質問票の道筋に戻ってきます。この「行って、戻る」を繰り返すことで、質問票だけではたどり着けなかった話に出会えるんです。
以前、ある経営者に取材した際、質問票には「創業のきっかけ」としか書いていなかったのですが、話を聞くうちに「その前に、実は別の事業で大失敗していた」という一言が出てきました。ここで質問票通りに次の質問へ進んでいたら、この話は永遠に聞けなかったと思います。すかさず「その大失敗について、もう少し詳しく聞かせてください」と脱線したおかげで、後にこのエピソードが、記事の中で一番読まれた部分になりました。
質問票通りに聞くだけなら、極端な話、紙のアンケートを渡して答えを書いてもらうのと変わりません。目の前に生きている人がいるからこそ、寄り道を大いに楽しんでほしいんです。
寄り道を恐れないでください。そのほうが、結果的に、楽しくて、多彩で、奥深い話を聞くことができるはずです。
※この文章は「魅力引き出しインタビュアー養成講座」のテキストや講義の音声データをもとにAIを活用して作成しています。
(きいてかく合同会社代表/プロインタビューライター いからしひろき)




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