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【一日一言 6/12金】『宇宙人は社会貢献の夢を見るか』


昨日、とある社長と飲んだ。自分と同じ年で、地方から出てきて、一代で社員百人規模の会社を築いた人だ。話は税金対策から、気づけば宇宙人の話まで飛んでいた。


その中で、印象に残ったのは、彼の社会貢献に対する姿勢だった。


彼は「ボランティアは嫌いだ」と、はっきり言い切る。それでいて、もう二十年以上、児童福祉施設の子どもたちに、毎年欠かさず支援を続けているという。理由を聞いても、たいした答えは返ってこない。「力になれるなら、それでいい」――のらりくらりとかわされて、本音は最後まで見えなかった。


創業当初の話も聞いた。半年間、まったく仕事が入らなかった時期があったらしい。それでも細々とホームページに、自分がやっている社会貢献活動のことを載せていた。すると、それをたまたま見たある会社の社長が、「そういうことをやっているなら、信用できる」と、彼に仕事を回してくれたのだという。それが、今の会社の最初の一歩だったそうだ。


つまり、順番はこうだ。


信用を得るために社会貢献を始めたのではない。もともと個人的な思い入れで続けていたことが、たまたま誰かの目に留まり、それが最初の取引につながった。因果関係としては、社会貢献が先、信用は後からついてきたおまけのようなものだ。


面白いのは、社員への伝え方だった。子どもたちへの支援金は、「君たちが頑張って稼いでくれた利益から出ている」と、社員にはっきり伝えているという。俺の善意でやっている、とは決して言わない。あくまで「みんなの仕事の成果」として位置づける。結果として、社員は自分たちの働きが誰かの役に立っているという実感を持ち、それが会社への忠誠心にもつながっている――。


これらの話を、どうとらえたらよいだろう。

少なくとも、結果を見越した上での社会貢献ではないようだ。


以下は仮説。


そもそも経営者は、誰かの役に立ちたい、という社会貢献の意識がある人でないと、成功しないのではないか。


もちろん、短期的に稼ぐことはできる。だが百人の社員を長年食わせていくのは、稼ぐ力だけでは無理だろう。社会貢献を大事にするZ世代が中心となっていくこれからは、その傾向はますます強まるはずだ。


さらに大事なのは、それを意図的にやらないことかもしれない。わざとらしさは鼻につくし、長続きしない。ごく自然に、当たり前のように、空気を吸うように、お金を稼ぐのと同じレベルで社会貢献をする。業務の一つ、と言ってもいいかもしれない。


そういえば以前、『破天荒フェニックス』の著者としても知られるオンデーズの田中修治社長も同じことを言っていた。「途上国支援活動は、事業としてやっている。余ったお金で慈善活動的にやると、苦しくなった時にすぐ切る対象になるからだ。そんな態度では、支援される側が迷惑だ」と。


つまり、これからは、営業活動、広報活動と並ぶ、企業活動のメインの項目として「社会貢献」というものが考えられるのかもしれない。


少なくとも自分は、見習ってやっていきたい。

そして、どうせ会社をやっているなら、100人くらいまで社員を増やしてみたい。


そんなことを、歌舞伎町のネオンを浴びながら千鳥足で考えた、7月の夜だった。


 
 
 

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